返済に関して安易に考えていないか

 金融機関から融資可能と判断されたならば、次は金利条件と返済年数を決めることとなります。
金利条件には固定金利と変動金利があるためそれを検討し、
さらに返済方法は元利均等返済か元金均等返済かと言うことも決めなければなりません。

 固定金利、変動金利、元利均等返済、元金均等返済、
これらの要素によって 4通りの組み合わせが生じますが、
はたしてどの組み合わせが最もよいかは自分の投資戦略に応じて変わります。
しかし、大体こんなものだろうというような安易な考えや、ある投資家がこの組み合わせがいいと言っていたからというような安易な考えに基づいて決めている投資家が多いものです。

しかし実際には各個人において資産状況をはじめとした事情は異なるため、
当然ながら投資スタイルにもいくらかの差異が生じるものです。そうであるにもかかわらず、
人の意見に流されてこの組み合わせを決めてしまうことはあまりにも安易であり、
不動産投資の失敗を招きかねないことです。

 どの組み合わせが本当に良いのか、自分の投資戦略に合っているのかと言うことは、
すべてのパターンにおいて事業収支シミュレーションを行い、比較するほかありません。
この重要事項を的確に選択肢組み合わせていくためにも、
それぞれの金利と返済方法の基礎知識や、投資戦略に応じた返済方法などをしっかりと学んでいきましょう。

返済方式は元利均等か元金均等か

ここでは元利均等返済と元金均等返済のそれぞれのメリットとデメリットを把握していきましょう。

元利均等返済

 この返済方式は、元金と金利を計算したうえで、毎月の返済額が均等になるようにした返済方式です。
つまり、毎月の返済額が同じであるため返済計画や事業収支計画が
非常に立てやすく、 これがメリットとなります。

 ただし、返済初期は金利の割合が大きくなり、返済額に占める元金の割合が少ないため、
元金が減っていくスピードが遅いです。したがって返済期間は長引き、
それに伴って返済総額も多くなってしまうことがデメリットです。

元金均等返済

 この返済方式は、毎月元金を一定の額で返済していき、金利は元金の残債に応じて支払っていくと言う返済方式になります。
元金を一定額返済していくため、元利均等返済に比べて元金が減っていくスピードは速く、
元金が減れば減るほど金利も減るため毎月の返済額は次第に減ってきます。
返済期間も短くなるため、返済総額も元利均等返済よりも少なくなります。これがメリットです。

 しかしながら、返済の初期は一定に定められた元金返済に大きな金利が上乗せされるため、
返済額は大きくキャッシュフローは悪くなってしまいます。
また、毎月の返済額が徐々に減っていくため、収支計画が立てにくいこともデメリットです。

金利は変動金利か固定金利か

 次に、金利は変動金利と固定金利のメリットとデメリットを見てみましょう。

変動金利

 これはその名の通り、市中金利の変動に伴って半年に1回金利を見直す方法です。
メリットはもし借り入れた当初に比べて市中金利が下がった時には、
それに伴って借入金利も下がっていくという点です。
ただし変動金利は両刃の剣であり、市中金利が上昇したときには
それに伴って借入金利も上昇することがデメリットです。

また、常に金利が変動していくため収支計画も立てにくいです。
金融機関によっては、自己資金が少ない人、担保評価が低い人、属性評価が低い人、
初めて投資を行う人などの場合には変動金利しか使えない場合もあります。

小額の即日融資が売りの金融サービスや消費者金融などは
この変動金利が採用されているケースが多いですが
小額であれば完済するまで金利が変動するということはまずないでしょう。
投資等々で長期返済を行う場合は定められた期間が経過し金利が上がる等があるので
シビアに考えることが必要です。

固定金利

 固定金利は一定期間金利が固定されており、市中金利が投資家にとって
どれほど不利に動いてもそのリスクを回避できると言うメリットがあります。
また、金利が常に一定であることから収支計画が立てやすいこともメリットです。

 デメリットと言えば、もし市中金利が投資家にとって有利に動いたとしても
その恩恵にあずかることができない点にあります。
また民間の銀行では、固定金利の期間中に繰り上げ返済を行うと
違約金が発生することもあるため、これもデメリットです。

 固定期間は2年、3年、5年、7年、10年と定められており、固定金利の最長期間は10年間です。
政府系金融機関では定められた最長期間の全期間が固定金利のみでの借入となっており、
いつでも繰り上げ返済が可能となっています。政府系金融機関の堅実さがよく出ています。